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’11豪雨復興の灯 ホタルシーズン到来!

 今年もホタルのシーズンが到来。2011年の紀伊半島豪雨により県内全域で飛翔数は激減したが、各地で続けられてきたホタルと周辺環境の復元活動の成果もあり、ホタルの灯は以前の輝きを取り戻しつつある。「復興の灯」ともいえるホタルの観賞スポットは、白浜町十九渕の「富田の水」周辺や、有田川町田口の田口砂防公園周辺などが近年では好スポットとして挙げられるというが、今回は長きにわたり保護活動を続け、県内屈指の観賞スポットとしても知られる2つの地域を紹介する。

時代を超える保護活動で「ホタルの町」に 広川町津木

 「ホタルが飛んでいたふるさとの風景を取り戻したい」。津木中学校で平成元年から始まった活動は、ゲンジボタルの幼虫や餌になるカワニナという貝などを人工飼育し、幼虫を河川に放流。またシーズンには学生を中心に地域が協働し飛翔数の調査や、観賞スポットの整備などを行っている。

 水害前には毎年7万匹の幼虫を放流し、一晩で1万匹以上の飛翔を観測。川面全体を明るく照らす圧倒的な数で全国屈指の好スポットとして知られ、その補備活動もまた高い評価を受け、全国から視察や観光客が訪れる「ホタルの町」として知られるようになった。

 昨年には一晩で最も多く飛んだ日で2000匹を切るなど、水害後は激減しているうえに、秋の台風による増水で今年はさらなる減少が懸念されているが、平成から令和へ、時代を超えて継承されてきた津木中学校の活動は健在。4月下旬、11人の全校生徒が総合的な学習の一環として集まり、1年生が上級生から保護活動の内容や今後のスケジュールなどをガイダンスした。

 シーズンには、津木中学校をはじめ地域住民や行政も一体となって多くの見物客を迎える。7月6日土には、16回目となる幼虫放流会も開催する。

 津木で飼育・保護され繁殖したホタルは県内各地のスポットをはじめ、全国に広まり災害にも負けずに受け継がれている。「ホタルを通じてふるさとを愛する心を持ってほしい」という、活動の発起人である大橋信之教諭(当時)の思いは、各地の初夏の風物詩として人々の心を今も照らしている。

 

「温泉街の初夏の風物詩を守りたい」 田辺市龍神村

 川沿いの温泉街を彩る初夏の風物詩として、ホタルは古くから龍神の地域住民だけでなく、観光資源としても親しまれてきた。ここでも2011年の水害後はホタルが激減。かつての姿を取り戻そうと村の宿泊事業者から成る「龍神お宿の会」の有志が他の地域を視察し、ホタルの幼虫やカワニナの飼育・放流活動を行っている。

 かつては好スポットとして知られていた小森谷などいくつかのスポットでは姿が見られなくなってしまったといい、昨年の台風の影響が今シーズンにどう影響するか心配されている。自然環境の変化による減少を小さくするため、幼虫やカワニナの人工養殖池を整備するなどしているが、人の手で飼育・繁殖させることは容易ではないという。

 有志の一員である旅館「美人亭」の切林英治さんも、近くを流れる湧水を利用してカワニナの養殖に取り組んでいる。「水害後の活動の成果もあり、2年前から少しずつ回復してきたと感じていますが、昨年の台風で河川が増水したので、今年が心配。ホタルが飛び交っていた初夏の龍神温泉の姿を取り戻し、観光客の皆様に喜んでいただきたい」と話している。

 6月14日金には第3回龍神ホタル祭りを開催する。問い合わせは龍神観光協会☎0739・78・2222。 

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