有田市 観光

㈱伊藤農園・伊藤修代表取締役が旭日単光章を受章

「若者が根付いていける魅力ある地域づくりに貢献していきたい」

 秋の叙勲、旭日単光章を受章した有田市宮原町の㈱伊藤農園・伊藤修代表取締役(71)。「和歌山県100年企業」の表彰も受けた、和歌山を代表する企業として地域に貢献する企業を長年に渡り牽引してきた。

 現在は、有田みかんのジュースや関連するさまざまな加工商品を製造するのみでなく、みかんの生産から商品の販売まで手がける六次産業企業として知られているが、明治時代にさかのぼる創業時は、旅客や貨物を運ぶ交易船を操る廻船問屋として栄えた。

 主要な交通手段が船から汽車に移ると、みかんの卸売問屋へと業態を変えたが、修さんが28歳のとき、父であり先代社長の死去を機に三代目社長に就任。みかん価格が大暴落する厳しい状況のなか、みかんに付加価値を付けるために果汁飲料の製造を開始。果汁だけを絞ったみかん本来の味を追求したジュースが認められ、全国の高級百貨店やホテルとの取引が増えていった。

 その後は、有田みかんを使ったさまざまな商品を開発し、インターネット通販などを通じて海外にも販路を拡大するとともに、後継者不足に苦しむ農家から畑を預かり、生産面にも注力。ゼリーやドライフルーツなどの商品には化学添加物を使用しない健康で安全な商品開発に取り組みながら、農家からの加工依頼を引き受け、農家オリジナル商品の委託製造を行うなど、幅広く有田みかんブランドの発展に貢献してきた。

 長年にわたり地域のニーズに適応してきた柔軟な経営力と、生産・加工・販売すべての面で有田みかんの発展に尽くしてきた地域企業として成長し、現在ではパート従業員含め55名が所属。農業を志す若者や、クリエイティブな能力を持った技術者を県外からも受け入れている。

古民家を活用した社屋

 「有田のみかん農業は高齢化が進み、衰退しつつあります。時代の変わり目にある今が大事な時期で、江戸時代からのみかんの本場としてのネームバリューや伝統を生かしつつ、若い人がこの地で農業をしたい、また県外からもここで仕事がしたいと思えるように、魅力あるものづくりを続け、広く注目していただけるような地域づくりに力を尽くしていきたい」。

 先頭に立ちさまざまな困難を乗り越え、地域を代表する企業へと成長させてきた伊藤さんの視線は、未来に向けられていた。

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