すさみ町 串本町

すさみ串本道路「開通時期は未定」

 すさみ町江住の紀勢自動車道「すさみ南IC」から串本町サンゴ台(くしもと橋杭岩近く)を結ぶ「すさみ串本道路」(無料区間)の整備が各地で進んでいるが、開通時期は未定としている。
 すさみ串本道路は、紀勢自動車道すさみ南ICから、名勝「くしもと橋杭岩」付近の串本町サンゴ台の串本IC(仮称)まで19・2㌔を結ぶ2車線の一般国道42号で、すさみ南から約7・1㌔地点に和深IC(仮称)も設ける。
 すさみ南、和深の両ICはハーフICになる。すさみ南ICは田辺方面からの出口と同方面への入り口、和深ICは串本方面への入り口と同方面からの出口ができる。
 土工部10㌔、22本の橋梁部(長さ4㌔)、16本のトンネル部(長さ5㌔)の各部で工事が進んでいるが、2020年1月末時点での用地取得率は94%で、未取得の用地に関して工事を管轄する国土交通省紀南河川国道事務所は「粘り強く交渉を続けていく」としているが、用地が確保されるまでは完成のメドは立たない。総事業費は約960億円。
 現行の国道42号の老朽化や海抜が低く、台風などの災害時に起きる越波被害を回避する目的がある。南海トラフ巨大地震による被害が想定されるため、路面高は海抜約30~50㍍とし、想定津波高よりも高く設計。防災面での対策に重点を置いている。
 完成すれば同区間の所要時間を大幅に短縮でき、日常生活をはじめ、療や観光での利便性も高まる。
 さらにこの串本ICから那智勝浦町を結ぶ「串本太地道路」、新宮市から三重県紀宝町を結ぶ「新宮紀宝道路」も事業化されており、すべて完成すれば県内全域、三重県側も含めた紀伊半島を一周する高速道路が実現することになる。

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